・2020年2月18日例会


2月18日(火)

胸形尼子娘の霊を祀り続けた宗像の社

桜井・茶臼山古墳は四道将軍・大彦命の墓?

桜井駅―宗像神社―茶臼山古墳―等彌神社―

 安部文珠院―安部寺跡―コロコロ山古墳―メスリ山古墳―

 青木寺廃寺跡(泥かけ地蔵)-安部文珠院―桜井駅

  

本日は今年一番の寒さ、予報では積雪の心配もありましたが、この辺りは雪もなく寒いながらも曇り模様で無事ウオーキングでき一安心です。

 

本日のコースは桜井市南部のディープな神社仏閣や遺跡と著名な古墳巡りです。 集合はJR桜井駅10時集合。出発式では中本リーダーから詳細なコース説明をして出発です。

  

桜井市内を東へ。外山(とび)の町に入り狭い路地を縫って国道165号線をくぐれば宗像神社へ到着です。

宗像神社では尾花スタッフから、この神社の由来について詳しく解説がありました。

 この宗像神社は、天武天皇の御子の高市皇子が母親の胸形(むなかた)尼子娘の実家の氏神である宗像三神を祀ったのがはじまりとのこと。またこの辺りは大和猿楽の大和四座のなかの外山座の発祥の地で、その後宝生流へと引き継がれたという歴史があります。ということで宗像神社の鳥居を出たところに、能楽宝生流発祥の地を表す石碑があります。

(上の写真は宗像神社での解説の様子)

 もと来た道を戻り、狭い路地を縫って茶臼山古墳の後円部に到着です。巨大な古墳の後円部のふちで、尾花スタッフから古墳について解説がありました。この茶臼山古墳は外山茶臼山古墳とも呼ばれ、鳥見山の北山麓の小尾根の先端を切断して造られた全長207mの初期ヤマト政権の大王クラスの前方後円墳です。被葬者については諸説ありますが、四道将軍のひとりの大彦命という説もあります。

(写真は茶臼山古墳にて)

 

 次は等彌神社に向かいます。外山の町から昔の伊勢街道を通り、桜井市図書館前を通って等彌神社到着です。ここでトイレ休憩です。

  

ここから西に向かい、安部文珠院に向かいます。

  

安部文珠院で昼食タイム。昼食後の尾花スタッフからの蘊蓄話は、文珠院の西古墳のまえで、古墳についての詳しい話がありました。この文珠院西古墳は古墳時代終末期を代表する切石作りの国特別指定史跡指定の古墳です。それにしても石室の精緻な石組は見事なものですね。(下の写真は左:安部文珠院の花の広場 中:蘊蓄話の様子 右:文珠院西古墳)

 安部文珠院から近くにある安部寺跡へ。

ここは塔跡と本堂跡が残るだけですが、ここで尾花スタッフから安部寺についての解説がありました。この安部寺は大化の改新時の左大臣阿部倉梯麻呂の建立と伝えられ伽藍配置は、法隆寺式または四天王寺式という2つの説があるようです。平安末期に衰退し鎌倉時代の火災により現在の安部文珠院の地に移されたようです。(写真は安部寺跡での説明の様子)

 

  さらに南東に向かって住宅街を進むと、コロコロ古墳が見えてきます。

 

 コロコロ古墳を見学してしばらく歩くと巨大なメスリ山古墳です。このメスリ山古墳の横で尾花スタッフからメスリ山古墳についての解説がありました。このメスリ山古墳は大字高田にある巨大な前方後円墳です。全長224m、後円部径は128mあり4世紀初期の築造と推定されています。特に第2石室からは多量の武器が発見され大和王権の軍事権も掌握した人物が被葬者として推定されるようです。また巨大な特殊円筒形埴輪も出土しています。天皇陵という説もあるようですね。

(下の写真 左 コロコロ山古墳 右:メスリ山古墳での解説の様子)

 ここからメスリ山古墳をぐるっと巡って、またもと来た道に戻り、西に進みます。橋本大師堂付近で左折れをして山のほうに入り、3つのため池のふちを歩いていくと、泥かけ地蔵を祀る祠が見えてきます。その向こうは木々に囲まれた開けた広場になっており、この辺りが青木廃寺といわれるところです。ここで尾花スタッフから青木廃寺と泥かけ地蔵についての説明がありました。青木廃寺は奈良時代の長屋王が、父高市皇子の冥福を祈って立てたと考証されています。また泥かけ地蔵は、自分の患部と同じ位置にあたる地蔵さんの身体に泥を塗るとよくなるという言い伝えがあるそうで、地蔵さんのお顔の一部には泥がついているようにも見受けられました。地元の信心も深いのでしょう。(下写真 左:青木寺廃寺跡に行く途中 中:青木寺廃寺跡での解説の様子 右:泥かけ地蔵)

 

ここで本日のめぐるスポットはすべて終了です。それぞれのスポットで詳しい説明がスタッフからありましたので、皆さん桜井のデイープな歴史に興味を持っていただいたことと思います。

 

ここからは途中トイレ休憩で安部文珠院に立ち寄り、ゴールの桜井駅に向かいます。

  

本日はお疲れさまでした。踏破距離12km,参加人数は74名でした。