・2017年9月18日例会

2017年918日例会

 長柄祇園社の幹周り6.66mのケヤキを観る

 ―癒しみち「秋津洲・葛城の道」の巨木を巡るー 

JR御所駅金龍大神社白龍大明神鴨都波神社

ナフコ・WC―オークワ・WC―

寺田橋バス亭≪中間ゴール≫多太神社長柄祇園社長柄神社・昼食―一言主神社・WC鴨山口神社・WC―崇道天神社JR御所地駅

 

 

 

 今回の例会は御所市内の巨木探訪シリーズであるが、この巨木探訪シリーズは当会会長の調査により可能となるウオーキング である。コースの巨木の多くは神社の境内に存在する。これは、神官により保護されてきたからである。その証拠に巨木の幹には、しめ縄がかけられ大切にされているものが多い。日本では古来より「大木には神が宿る」という信仰心に支えられ巨木が保存されてきた。その起源は奈良のおん祭に見られる。奈良の都には12月17に春日若宮おん祭があり、一の鳥居横にある老松(現在は枯れて苗木が植えられている)の前において「松の下式」という儀式の能が奉納される。この場所は昔、「春日大明神の姿で、松の木の根元に降臨され、万歳楽を舞われた」という古事に則り、大和の能が奉納されたところである。この儀式の松は「影向の松」と呼ばれ能舞台鏡板に描かれている老松の絵のルーツである。能を演ずるとは、春日大明神が降臨される松の老木が必ず能舞台の背景に存在し、神に奉納することを意味する。能舞台の松は教訓抄によると芸能の神の依代とされて現在に受け継がれており、巨木を巡りは「神木の巡礼」というほうが相応しい。

 

 当日は日本縦断台風の通過した直後の曇りがちな天候であったが、台風一過の爽やかな風に包まれたウオーク日和であった。天候が危ぶまれたが、という会長の恒例の挨拶で幕を開けた。集合場所は和歌山線JR御所駅。参加者は駅前の駐車所付近の空き地に散在し、発会式を終えて一路南へ向かう。

 

駅前付近の民家を通り抜け、R162の豊年橋の堤にある白龍大明神祠のサイカチ(周長3.10m)の木、すぐ横の金龍大神社裏のサイカチ(周長3.60m)の木を訪れる。会長の解説によるとサイカチ(梍)は食用になり 若菜を食べるとサンショウに似ている。マメ科の落葉高木で山野に自生し,栽植もされている。当日は,ねじれた扁平な「豆果」の実がみられ、古くは石鹼の代用とされていた。漢方では利尿薬にされている。参加者はねじれた大きな「豆果」を観て「ナタ豆や!」とはしゃいでいた。川沿いに西へ進むと、街外れの景観になり、鴨都波神社に至る。本殿の北側に樹齢350年のイチイガシ(周長3.75m 50位)がある。

  

 

御所市調査によれば、樹高は32.0m。ここから青い田圃の土手に真っ赤な彼岸花が咲はじめ、遠くに広がる稲刈り前の田園風景を眺めながら秋津洲の道を南下する。鴨鳥都波神社から宝国寺までの歩行が秋津洲の道の一部である。

 

 西寺田橋を渡り、西へ向かう。この途中で多太神社の大木を拝観する。多太神社は下鴨神社を創始した大賀茂津美が、その祖父である太田々根子命を祀っている。神殿南の銀杏(周長4.32m)とムクロジ3本(周長4.40m、4.20m,3.50m)の合計4本である。入口のムクロジはこの境内で最大(周長4.4m 19位)である。

 

 山麓の郵便局を過ぎた長柄祇園社のケヤキ(周長6.66m2位)を拝む。参加者一同、御所市第2位の巨木に圧倒されている。会長の「幹に触れて、その感触を感じてください」という言葉に、参加者は恐る恐る触って神妙な顔をされていた。この先20mほど先の長柄神社のケヤキ(周長5.37m6位)を拝んで昼食になる。

 

 昼食後、認知症対策の軽妙な薀蓄講和で頭脳をほぐし、末吉邸庭にあるケヤキを板塀の隙間から覗く。道路を移動しながら板塀の連続した隙間を見ると、パラパラ漫画のような残像効果でケヤキの幹全体がチラチラ見える。この眺め方は会長の発案である。参加者から、ワー見えた!と感動の声が聞こえた。

 

 この村の中を北上するとT字路に突き当たり、左折すると一言主神社のイチョウがある。4回目のトイレ休息はここになる。

 

この先は畔道のような狭い葛城の道となり、土手に彼岸花が真っ赤に群生していた。

 

 

 

一言主神社から六地蔵までの歩行部は葛城の道の古道であった。この古道からの遠望は古代日本の原風景をほうふつとされる。

 

 六地蔵を東へ右折して下り勾配の道をゆくと、鴨山口神社の入り口のカヤの木がある。環境変化(温暖化?)というより環境悪化でほとんど枯れ木状態であった。近年、中国の経済発展に伴い工場廃棄物が偏西風で日本上空に襲来し、樹木に影響があるといわれ、このような田舎でも、嫌がおうにも国際情報に関心を持たざるを得ない社会になりつつある。

  

 

この風雪に耐え、下界を見下ろしてきた神木?を後に、さらに坂道を東へ下り、崇道天神社のムクノ木を拝観して、ゴールのJR御所駅に向かう。 

  

巨木とは定義で言うと、幹(地上1.3m位置)の周長が3m以上の樹木のことである。台風一過のヒンヤリとした秋風の中は心地よいウオーキングであった。丘陵傾斜地であることから脱落者のための5kmコースもあったが、昼食後、近くの温泉に行かれた2人を除いて無事全員完歩。参加者47名、歩行距離は14kmであった。